オオゲツヒメの食卓

宮崎県で家畜文化を研究した著者による日本畜産論

カテゴリー:オオゲツヒメの食卓

  • 第12回 悩ましき5頭の生き残り

    第12回 悩ましき5頭の生き残り

    2012年11月26日。一通の告発状が宮崎地検に提出されました。告発人は全国の畜産農家43人の連名。告発されたのは、10年5月当時の宮崎県知事、農林水産部長、家畜改良事業団の理事長。罪名は家畜伝染病予防法違反行為。これに…
  • 第11回 孤高の育種家

    第11回 孤高の育種家

    失われた6頭の種牛「フルブラッド」(fullblood)─オーストラリアでは外来種の遺伝子が混じっていない和牛をこう呼ぶようです。邦訳では「純血種」という語がよく出てきます。一方、アンガス種などの外来肉用種と…
  • 第10回 守られた「つる牛」

    第10回 守られた「つる牛」

    「つる牛」とは、日本の村々で連綿と続いてきた和牛改良の歴史を象徴する存在です。ある地域独自の優良牛系統を「つる」と呼びます。それは、優良形質が子孫に安定的に発現するまでに遺伝子が固定された牛群の系統です。系統内での繁殖や…
  • 第9回 美しい牛

    第9回 美しい牛

    130万1,000円。筆者の調査地で開催された先月の子牛セリで、はなこについた値段です。はなこは、第7回の本コラム(12月13日号)で写真を紹介した「受賞牛の娘」です。今回の出場牛は834頭。平均価格は雌牛54万6,09…
  • 第8回 都萬牛(とまんぎゅう)

    宮崎県内では昨年4月以来、新しい牛肉ブランドが話題になっています。「都萬牛」と書いて「とまんぎゅう」。「都萬」は本来「つま」と読み、妻の意味です。宮崎県は神話の国。宮崎県と鹿児島県の県境にまたがる高千穂峰に降臨したニニギ…
  • 第7回 母としての資質がない?

    第7回 母としての資質がない?

    和牛農家には「繁殖」農家と「肥育」農家の区別があります。繁殖農家は、保有している母牛に人工授精(あるいは受精卵移植)で子牛を産ませ、生後10カ月程度で子牛セリ市に出荷するサイクルを繰り返します。そのセリ市で子牛を買い、約…
  • 第6回 本当においしい牛肉の味 

    第6回 本当においしい牛肉の味 

    「本日はA5の受賞牛をご用意いたしております」日本の高級和牛レストランでは注文の際にこのような案内をしてくれることがあります。和牛肉にはA5からC1までの格付けがあります。枝肉を目で見て審査する日本独自の肉質評価基準です…
  • 第5回 ザ・メイキング・オブ・種牛

    第5回 ザ・メイキング・オブ・種牛

    先月の本コラムで、種雄牛(しゅゆうぎゅう:種牛)作りには膨大な時間と手間と費用がかかることに触れました。筆者の知人は種牛候補の子牛を遺伝性疾患の保因のせいであきらめ、肥育用として先月のセリで手放しました。交配から1年8カ…
  • 第4回 知的財産としての和牛遺伝子

    第4回 知的財産としての和牛遺伝子

    豪州はいま空前の“ワギュウ”(WAGYU)ブームのようです。日本でも昨年5月にNHKが特集番組を放映しました。値段が倍以上でもWAGYUを使ったステーキやハンバーガーが大人気であることや、外国種に…
  • 第3回 動物のいのち、家畜のいのち

    第3回 動物のいのち、家畜のいのち

    自らの体を食肉として人間に提供してくれる家畜。『古事記』の登場人物オオゲツヒメの理不尽な死に似ています。高天原を追放されたスサノオノミコトのために、オオゲツヒメは鼻や口や尻から取り出した食べ物を料理してもてなしますが、そ…

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