検疫局が輸出でミス、ダニ退治に励む

 豪検疫検査局(AQIS)のミスによりニューカレドニアの肉牛がダニ熱(別名バベシア症)の脅威にさらされている。この後始末のための費用は、豪納税者が負担することになりそうだ。12日付オーストラリアン紙が伝えた。バーク農相は11日、AQISが昨年、ダニ熱用接種を受けた肉牛のニューカレドニアへの輸出を許可していたことを認めた。予防接種を受けた家畜からダニに病気が感染する可能性があるため、ニューカレドニアの輸入法では予防接種の代わりに家畜を消毒液に浸すことを要求している。昨年11月23日に豪州から輸出された肉牛からダニに病気が感染し、地元の家畜に広がったという。AQISは昨年も、豪国内で馬インフルエンザの蔓延を許し、競馬業界に多額の被害を与えたことで周囲から非難されている。馬インフルエンザ事件は元最高裁判所判事であるカリナン氏が調査している。ダニ熱は豪州東部および北部で発生し、毎年最大2,800万豪ドルの被害を与えている。同農相は11日にフランス大使のデスクエテ氏と会見し、今回の被害の収拾方法について話し合ったという。ニューカレドニアでダニ熱に感染した家畜にイマゾールという薬剤を施し、家畜からダニへの感染を防ぐ方法が挙げられている。同農相は昨夜も輸出業者とのミーティングを重ね、ダニ熱をニューカレドニアから撲滅するという深刻な問題への対処法を検討中だ。同農相は国会で、「予防接種を受けた家畜がニューカレドニアに輸出され、病気が現地のダニに感染して広がったとの報告を受けた」と説明。「詳細は現在調査中だが、まず最初にAQISによる認証ミスが行われたことは確かで、その結果ニューカレドニアの牛肉業界に多大な影響を与えた可能性がある」と続けた。政府はクイーンズランド州ダニ熱センターにも協力を求めているものの、後始末に掛かる費用を誰が負担するのか、ニューカレドニアの肉牛生産者がAQISのミスに対して賠償金を請求できるかについては、いまだ不明のままという。同農相は、豪州がニューカレドニアに対してできる限りのことをすると約束。同時にAQISの見直しが、検疫手順の強化につながることに期待感を示した。「豪州および隣国のバイオセキュリティ保護のために、しっかりとした体制が最も重要である」と述べている。なお、デスクエテ大使の広報担当者は、同農相と同大使がダニ熱の問題に関して、特に両国の科学機関で協力体制を敷くことに合意したと述べたものの、「まだ事態の把握に努めている」と説明した。

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