豪羊肉産業、干ばつ後は業績改善へ

 2006/07年度の豪産羊肉は、飼育頭数が干ばつの影響で激減した一方で、と殺数が増えたために生産と輸出が過去10年間で最高を記録した。生産者の収益は悪化したものの、今後は業績の改善が見込まれる。豪農業資源経済局(ABARE)が、5日に発表した報告書「羊肉生産者の収益状況――05/06〜07/08年度」で明らかにした。同報告書によると、羊肉の国内価格は過去20年間、海外市場での需要拡大を受けて堅調に推移してきた。1988/89年度実績を100とした国内価格指数(06/07年度=物価上昇要因を除く)で比較すると、羊肉は約150で牛肉(約100)や小麦(約100)、羊毛(約50)を大きく上回った。このため、ABAREは「豪羊生産者は、羊毛と比較して高くなった羊肉生産にシフトしてきた」と分析した。過去10年間で、羊の全頭数は27%減少したが、羊肉を出荷した生産者数は33%増、羊肉の生産数量は35%増とそれぞれ伸びている。また、飼育頭数減少の中での生産拡大という傾向は、干ばつとかんがい用水不足の影響により、ここ数年さらに顕著になった。05年に1億100万頭あった飼育頭数は、06年9,100万頭、07年8,600万頭に減少した。逆に、干ばつで牧草が育たず、生産者が羊を手放す傾向が強まったため生産は拡大した。と殺された羊の頭数は、05年に約1,820万頭、06年には1,950万頭、07年が2,120万頭と増えてきた。生産数量も同37万5,000トン、40万トン、43万9,000ントン、輸出も同17万トン、17万6,000トン、19万3,000トンと拡大した。特に輸出の伸びは顕著で、98年の8万8,000トンの2倍以上となった。しかし、飼育頭数の減少による供給の縮小と生産コストの上昇などを背景に、生産者の収益は悪化している。羊肉生産者1軒当たりの平均収入(ほかの家畜や農産物による収入も含む)は、05/06年度が7万9,410豪ドルだったのに対し、06/07年度(見通し)には7万110豪ドルと減少。同利益は、05/06年度は3,080豪ドルだったのが、06/07年度(見通し)は5万5,820豪ドルの赤字に転落する。ただし、07/08年度は「天候条件の改善により、高級羊肉の販売増が見込まれるほか、餌の購入コストが減少する」などの理由から、平均収入は約14万豪ドル、利益は約4万4,000豪ドルと大幅に改善する見通しだ。なお、豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)によると、豪羊肉の対日輸出は、06年に過去最高の約1万2,000トンを記録したが、07年は8,516トンにとどまっている。

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