畜産AACo、和牛に1億豪ドル投資

 畜産大手オーストラリアン・アグリカルチュラル・カンパニー(AAco)は9月25日、和牛850頭を100万豪ドル強で購入したと発表した。主に米国や韓国などへの輸出向け。牛肉価格が高値を続けていることと、為替が豪ドル安に転じていることなどから商機が拡大すると判断した。AAcoのトムズ最高経営責任者(CEO)は「クイーンズランド(QLD)州北部イニスフェイルの地元企業から購入した」と述べ、今回の取得で同社が全豪で飼育している55万頭の肉牛のうち、今回の大量取得で和牛が50%増の約2万頭に拡大したことを明らかにした。現在、QLD州南部ワイララにある同社の和牛生産拠点に移して飼育している。また、同CEOは「米国、韓国などへの輸出がほとんどで、和牛として売ることができない日本向けはわずかだ」としている。日本では、血統にかかわらず海外で生産された牛を「和牛」と表示して販売することが、規定で認められていないためだという。今回取得したのは「4JS」と呼ばれる品種。同社は豪州産和牛の販売で既に30%のシェアがあり、「マスター・コウベ」や「コウベ・クイジーン」、「ダーリング・ダウンズ・ワギュウ」、米国向けの「グレッグ・ノーマン・シグネチャー・ワギュウ」などのブランド名で主に海外向けに出荷する。同CEOは「世界のプレミアム和牛ブランド市場のリーダーとしての地位をさらに強めるものだ」と強調している。また、和牛生産拡大を決めた主な要因について同社は、◇価格が1キロ当たり360セント(東部地区若齢牛指標価格=EYCI)と過去1年半で最高水準にあること◇豪ドルの為替相場が7月の1米ドル=98豪セントから1米ドル=80豪セント前後に下落していること――を挙げた。このほか、利下げ局面に入ったことや、原油価格の低下もプラス要因になるとした。今後も、中国とロシア、米国の供給が現状維持または縮小すると見られることと、ブラジルの牛輸出拡大がピークに達したことから、牛肉供給が世界的に不足するため高値基調が続くと予想。今後1年間にわたり特に米国での売上から利益を得ることができるとみている。

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