「カンガルー環境に良い」、研究で判明

 豪州の象徴であるカンガルーは、水の摂取量やエネルギーの消費が少ないため羊と比較して環境負荷が低い――シドニー大学獣医学部のマン博士が発表した研究結果について、16日付農業専門紙ランドが伝えた。同博士は、アカザ科の植物ソルトブッシュを食べるカンガルーと羊が1日に摂取する水の量を比較した。それによると、カンガルーは1.5リットルと、羊(12リットル)の13%しか水を飲まないことが分かったという。また、同位元素を体内に注入して10日後に血液を採取する方法でエネルギー消費量を比べたところ、カンガルーは1日当たり約5,000キロジュールと、羊の同約1万5,000キロジュールの3分の1程度だったとしている。こうした研究結果から同博士は、「環境負荷の低いカンガルーをエコ・ツーリズムに活用したり、カンガルー肉の食料やペットフード利用を拡大することで、我々は干ばつに対する抵抗力を得ることができると考えられる」と指摘した。カンガルー肉は、固くて臭みがあり味付けを工夫しない限り食べられないことから、食用需要は小規模にとどまっている。しかし、反すう動物である牛や羊などの家畜と比較して温室効果ガス排出量が少ないとされている。このため、豪州では一部の研究者や環境保護派が、牛・羊の生産縮小とカンガルーの消費拡大をまじめに呼びかけており、畜産業界は困惑気味。今回の研究結果も、こうした環境至上主義的な主張をさらに勢い付けかねないものとなった。

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