食肉処理業者、経営環境悪化で閉鎖続出

 食肉処理業者の経営環境が悪化しており、処理場3カ所が相次いで閉鎖した。生体牛輸出の増加や豪ドル高、供給のひっ迫、米国産牛肉との競争激化など、複数の要素が重なったためだ。15日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが報じた。ニューサウスウェールズ州ヤング地方にある食肉処理場バランゴン(Burrangong)・ミート・プロセッサーズの閉鎖により310人が失職。クイーンズランド(QLD)州ダーリング・ダウンズ地方でも2カ所が閉鎖。従業員230人が解雇された。ほかの処理場でも、作業時間の短縮や職員数の削減に乗り出しているという。ブラジルの食肉加工世界大手JBSの子会社スイフト・オーストラリアでも、工場の稼働日数を週7日から5日に減らし、270人を解雇。同社のベリー役員は、豪州北部からの生体牛輸出が増加しているためにQLD州を中心に国内供給がひっ迫していると説明した。豪州食肉畜産生産者事業団(MLA)の統計によれば、QLD州における昨年の牛の解体処理頭数は過去6年で最低水準に落ち込み、北部準州でも1990年の15万4,000頭からわずか5,000頭に低下している。数年続いた干ばつで、生産農家は牛と羊の飼育頭数を減らしていた。一方、昨年の生体牛輸出は前年比10%増の94万8,240頭と過去最高を記録。中国やインドネシアからの需要が増加しているという。対象的に、解体後の牛肉(子牛肉を含む)輸出量は3%減少した。MLAのウィークス主任エコノミストは、食肉解体業者にとって豪ドル高が最大の懸念になっていると指摘。また、米国が日本や韓国への牛肉輸出攻勢を強めていることに言及し、「原料価格の上昇分をそのまま輸出価格に転嫁できない環境にある」と語った。

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