豪ラム肉が英国市場へ、テスコも仕入れ開始

豪州産のラム肉は英国市場の開拓を開始し、先行きは良好のようだ。豪輸出業者は常に供給が可能として、欧州連合(EU)の羊肉割当量の増加を希望している。ただ、英国大手スーパーからはミュールジング(羊への蛆虫の寄生を防ぐため、子羊の陰部の皮膚と肉を切り取ること)をしていないラム肉を仕入れたいとの要望も出ているようだ。地元各紙が伝えた。
豪肉輸出大手のJBSはこのほど、豪州産ラム肉を初めて英国に出荷。英国の大手スーパーであるテスコ(Tesco)の店頭に豪州産ラム肉が並び始めてから、1カ月半ほど経過したという。JBSの農場マーケティングを担当するマーク・イングリスマネジャーは、英国の消費者は豪州産ラム肉にとても満足していると自負する。英国国内のラム肉供給は年間5〜7カ月程度に限られ、それ以外は海外からの輸入に頼らざるを得ない。
英国ラム肉市場の開拓はニュージーランド(NZ)が先駆けだ。NZのEU羊肉の輸出割当量は22万7,854トンで、そのうち約50%が英国向け。しかし、同マネジャーによると、NZは過去3〜4年間は約18万トンを輸出するに留まり、5万トンが不足していると指摘。NZの羊頭数減少を受けて、豪州は英国へのラム肉供給で優位に立てるとする。
ただ、豪州は1万8,000トンしか羊肉の輸出割当量が与えられていない。同マネジャーは、豪州には市場の需要を満たすための基盤を整えることができるとして、さらなる羊肉割当量を望んでいるとしている。
しかし現状では、英国ラム肉市場の規準を満たすJBSの工場は1カ所のみ。英国に輸出するためには、トレーサビリティ、食品の安全性と家畜の適切な処理に関して、世界基準の従順が必要だという。同マネジャーは英国消費者の嗜好(しこう)を把握し、英国市場への供給に注力していく姿勢をみせた。
■テスコ、ミュールジングなしのラム肉要望
テスコはJBSに対して、ミュールジング未処理と認定されている農場からの供給を要請した。ただ、通常ラム肉用の羊はミュールジングをしていない。ビクトリア州農業者連盟(VFF)のジェフ・フィスケン家畜カウンセラーは、消費者がミュールジングをしていない羊のラム肉を選択するように変わってきているため、テスコはサプライチェーンもできる限り倫理的であることを保証したいのではないかと話した。
実際に、ラム肉生産者はミュールジング未処理の動きを歓迎しているという。豪羊肉協議会(SCA)のケイト・ジョセフ代表は、テスコ以外にも、以前に数社からミュールジングについての問い合わせがあったとした。

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