豪最大のオーガニック食肉会社設立、世界への輸出強化

世界でオーガニックの牛肉や羊肉需要が高まりつつある中、豪州ではオーガニックの肉を取り扱う食肉輸出業者の間で合併や新会社設立などの動きが活発化している。牛肉生産大国である豪州は今後、オーガニック認証を取得した食肉をいかに世界のサプライチェーンに載せられるかに知恵を絞る構えだ。【ウェルス編集部】

シドニー拠点の牛肉輸出業者サンガー・オーストラリアはこのほど、同じくシドニー拠点の同業IBBCOトレーディングを吸収合併した。両社はどちらもノンパッカー輸出業者。サンガーは豪州全土の処理場から牛肉や子牛肉、ラム(子羊)肉を入手し、国内と70カ国に出荷。約70%のオーガニック牛肉は主な輸出先である米国を含む9カ国に輸出している。一方、IBBCOは牛肉や羊肉、鶏肉、豚肉を特にアジアやアフリカ、東欧など40カ国に輸出している。

これにより、サンガーは豪州のノンパッカー輸出業者最大手となり、東南アジアとアフリカ、中東、ロシアで存在感を増すことができる。IBBCOは週当たり食肉製品を最大で50コンテナ輸出しており、供給先は高価な小売りやホテル、レストランなどに限定されている。商品は冷凍と冷蔵の牛肉やマトン(成羊肉)、ラム肉、鶏肉、七面鳥肉、ヤギ肉、豚肉、シカ肉、カンガルー肉、馬肉、それらの副産物、乾燥または冷凍ペットフードなどを扱っている。

サンガーのレインズ最高経営責任者(CEO)は、「IBBCOは成熟した事業をロシアで持っている上、アフリカでの事業にも強く、自社の市場での強さを補足し、拡大することができる。また成長が著しいアジアの市場で自社はすでに堅固な販売を行っているものの、IBBCOが特に豚肉や鶏肉、くず肉市場で強いため、自社の商品幅を拡大することが可能だ」としている。

■オーガニック食肉最大手に

ランドによると、これに続きサンガーは、子会社のオーガニック・ミート・カンパニーが同業のクリーバーズ(Cleaver's)と提携し、オーガニック肉を扱う新会社「アルカディアン・オーガニック・アンド・ナチュラル・ミート・カンパニー」を設立したと明らかにした。操業は来月から開始予定。この新会社は豪州最大のオーガニック食肉会社となり、処理数は牛が週450頭、ラムが2,000頭となる見込みだ。また国内のオーガニック牛肉市場の70%、また国内のオーガニックラム肉市場の80~90%を掌握するとみられている。

クリーバーズは、パックされたオーガニック牛肉・羊肉を国内小売り業者へ卸す大手で、豪州東部州ではコールズのプライベートブランドやウールワースの「マクロ」ラベルを供給している。このほか、フランクリンズやIGAなどのスーパーにもパック済みや付加価値の付いた食肉を卸している。またオーガニックラム肉の供給は全国で80%を占める。アルカディアン・オーガニックでは、サンガーのファーガソン取締役とクリーバーズのテイラーCEOが共同CEOを務める。

サンガーのファーガソン取締役は、世界でオーガニック食肉需要は伸びており、自社がどれだけ供給できるかにかかっていると指摘。質と均一性、信頼性、低価格を維持しながら、供給を拡大できれば、需要は今後も堅固に伸びると自信を示している。需要と供給の差を埋めるために、生産者にオーガニック認証を取得を促しているという。

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