最大地主キッドマン、2年連続の赤字
- 2014/10/30
- 畜産
オーストラリア最大の地主でアデレード拠点の牧畜業者、S・キッドマン&カンパニーが発表した2013/14年度(13年7月~14年6月)決算は、140万豪ドル(約1億3,300万円)の税引き後損失を計上し、2年連続の赤字となった。降雨量不足と、国内の肉牛価格の低迷が響いた。27日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが伝えた。
13/14年度は、クイーンズランド(QLD)州チャネルカントリーと南オーストラリア(SA)州北部で2年連続で夏季の雨量がほとんどなかったことから、キッドマンは保有する肉牛の約15%を売却し、保有頭数を18万2,000頭まで減らすことを迫られた。これにより純営業キャッシュフローは930万豪ドルに達したが、肉牛価格の低迷により、保有する肉牛の簿価は前年度を1,230万豪ドル下回った。
しかし、肉牛価格は今年6月以降、約15%上昇している。クロスビー会長は肉牛価格の回復について、牛肉の需要増と国際価格の上昇を反映していると説明。厳しい季節的要因が続いていることから、慎重に肉牛の売却を進めていると述べた。
一方、キャンベル最高経営責任者(CEO)は、市場の先行きを楽観視しているとコメント。降雨があった場合、加工処理に回す肉牛が増えるとの見方を示している。
キッドマンは、SA州とQLD州、西オーストラリア州、北部準州で17カ所、11万平方キロメートルの土地を保有またはリースしている。
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