第2匹「Leather Jacket(カワハギ)」

オセアニアの食卓に上る魚を紹介するこのコーナーで、その2番目に登場するのが「Leather Jacket(カワハギ)」というのはやや意外と思われるかもしれません。その理由は、カワハギが旬の魚だからということのほかに、もう一つ理由があります。カワハギの肝が「海のフォアグラ」とも呼ばれるほどの珍味であるにもかかわらず、オセアニアではまだ肝を食べる習慣がないことです。将来、オージーの舌を魅了する可能性を持つ魚なのです。【西原哲也】

皮は名前の通り、包丁の刃が痛むほど固いです

カワハギを釣ったことがありますが、全長はせいぜい25センチくらいで大きくない魚です。しかしその名前の通り、皮ジャンのように固い皮をまとう風変わりな容貌は、大変ユニークなものです。しかも、生きているうちは鮮やかで深みある青色を放っていたのに、死ぬとどんよりした茶色に変色してしまう不思議な種類があることにも惹かれます。

さて、カワハギの身は脂肪が少なく歯応えがあるので、刺身は薄造りにされます。オーストラリアなどでは、カワハギが刺身になることはあまり知られておらず、ショッピングセンターの魚市場で「皮付き、内臓ありのカワハギ」が欲しいと言っても、卸売市場から入荷される時点で、皮も内臓も既に取られているのだそうです。収穫された時点で機械的に捌かれて、捨てられているわけです。

つまり、カワハギのピンク色した肝臓(キモ)がこってりした旨みを持ち、珍重されることをオーストラリア人はまだ知らないのです。いわんや、肝を裏ごしして醤油で混ぜた「肝醤油」を付けて食べる絶品の食べ方をや、です。

もしも「海のフォアグラ」がオーストラリアにも広まったら、オイスターのように西洋のカフェやレストランでも出されるようになるかもしれません。

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