第20回 広がるフェアトレード

読者の皆さんの中にはフェアトレードと聞いて、ピンと来る人が多くなってきたことだろう。最近は、写真のようなフェアトレードの認証ラベルが付いている商品をスーパーなどで見かけることも多くなってきた。

フェアトレードとは、日本語で「公平貿易」と訳される。途上国で作られた商品を適切な価格で継続的に取引し、生産者の生活向上を目指す仕組みだ。数十年前に欧州から始まった運動で、「援助でなく仕事を」という生産者である途上国からの意見も反映されていると思われる。「顔が見える貿易」とも言われるように、生産者の情報が消費者に伝えられることが特徴だろう。

日本でも近年認知度が高まりつつあるフェアトレードは、豪州とニュージーランド(NZ)ではたった1年で売上高が200%伸びたようだ。フェアトレード協会(豪州&NZ)によると、フェアトレードラベルが付いた商品の売上高は、2009年の5,000万豪ドル(約42億円)から10年には1億5,000万豪ドルに達したという。

背景には、チョコレートの売上高が1,500%(!)伸びたことと、紅茶が45%伸びたことがある。10年に新しく、フェアトレードのバナナや紅茶、コーヒー、ココアなどがスーパーで発売開始されたことも大きいようだ。製菓大手キャドバリーが定番商品のミルクチョコレートでフェアトレードを始めたことで、消費者の裾野が随分広がったと思われる。

認知度も豪州では37%、NZでは51%に上っており、豪州とNZでは250社の企業がフェアトレード商品を扱うライセンスを保有している。

かくいう筆者も、知人へのプレゼントなどでは、フェアトレード商品を積極的に購入しようと心がけている。フェアトレードが普及することは望ましいことであるが、価格が高いことや、認証ラベルを付ける付けないなど、課題も多い。次回は、フェアトレードの課題について説明したい。

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