日本食材、豪に売り込め! 自治体主催のPR、相次ぎ開催

日本の自治体や日本貿易振興機構(ジェトロ)などが、オーストラリアで地元食材の販売プロモーションを相次いで展開している。ジェトロは日本全国の農水産物の輸出商談会を開催したほか、岐阜県や和歌山県も独自に販促イベントを実施、在シドニー日本総領事館なども日本酒の試飲会を開催した。【ウェルス編集部】

ジェトロは16日、日本の食品事業者のオーストラリアでの販路拡大を目的とした「日本産農水産物・食品輸出商談会2019」を開催した。日本の農水産・食品の輸出額を2019年末に1兆円を達成するという政府目標の達成に向けた、農林水産省の「戦略的輸出拡大サポート事業」の一環で、今回の商談会には過去最多の22社が参加した。

各ブースには、柚子、大豆、昆布などの食材を使った製品や、注目度の高い和牛や日本酒などが並び、参加者は熱心に説明を聞いていた。調理デモンストレーションも実施され、著名シェフの間中弘氏らが商談会に並んだ食材を用い腕を振るった。

商談会に参加した宮崎県の柚子生産者、かぐらの里の日高氏は「商品を通して海外の方にも日本のことを知ってもらい、地元を盛り上げていきたい」と語った。

シドニー中心部のホテルを会場に開催された

「日本産農水産物・食品輸出商談会2019」に参加したのは、◆丸善納谷商店(昆布、北海道)◆八葉水産(三陸めかぶサラダ胡麻ラー油、宮城)◆三陸コーポレーション(三陸フィッシュソーセージ、宮城)◆男山本店(蒼天伝 純米大吟醸、宮城)◆飛鳥フーズ(酒田港船内凍結するめいか刺身、山形)◆ヤマキ(国産有機玄米味噌、埼玉)◆弓削多醤油(有機しょうゆ、埼玉)◆エスビー食品(S&B GOLDEN CURRY MIX IN FLAKES、東京)◆ショクリュー(天草サクラ鯛、東京)◆三忠(豆腐ハンバーグ、新潟)◆マルマツ(どうまい!!浜松餃子、静岡)◆近江牛輸出振興協同組合(近江牛、滋賀)◆和田萬(有機黒ごまペースト、大阪)◆東亜食品工業(グルテンフリーうどんヌードル、兵庫)◆カネテツデリカフーズ(ほぼカニ、兵庫)◆五條酒造(五神 純米大吟醸、奈良)◆築野食品工業(Rice Bran Oil、和歌山)◆友田セーリング(冷凍スチームボイル紅ズワイ蟹上肉、鳥取)◆マルト製菓(抹茶カステラ、広島)◆タナカショク(豆腐ジャーキー 百三珍、高知)◆太平洋貿易(神籠の眠り、福岡)◆農業生産法人かぐらの里(SHIROMI YUZU SYRUP、宮崎)─の22社。

かぐらの里のゆずシロップは、さわやかな酸味で試飲のリピーターが続出

八葉水産は塩辛やめかぶなど、オーストラリアでは見かけない海の幸を出展した

カネテツデリカフーズは関西を中心に65年の歴史を持つ野菜フライなどを出品した

ヨウ素含有量を豪州の輸入可能な基準値まで下げた初の日本産昆布を売り込む丸善納谷商店

■和歌山県も梅や柿をプロモーション

ジェトロ和歌山も上記のイベントと同日16日にシドニー、19日にメルボルンで商談会を実施し、和歌山県内の梅加工品メーカーや柿の生産者など、のべ16社・団体が参加している。

和歌山貿易情報センターの柴田哲夫所長は、「オーストラリアはTPP11の協定国の中で、国内総生産が第2位と高く、今後の海外進出を考えた時に、外すことのできない市場だ」と語った。

創業以来の伝統的な醸造法を守る丸正酢醸造元の酢は、ヨーロッパでも高い評価を得ている

濱田の梅酒試飲ブースでは来訪者が絶えることはなかった

昨年より豪州への輸出が始まった和歌山産の柿をアピールするJA紀北かわかみ

和歌山県の商談会に参加したのは、◆エフティエンジニアリング(桃飲料)◆濱田(梅酒)◆角長(しょうゆ)◆河本食品(梅酒)◆JA紀北かわかみ(柿)◆木の国(冷凍フルーツミックス)◆丸正酢醸造元(酢)◆中田食品(梅酒)─の8社。

■岐阜県、長良川のアユや飛騨牛を豪州でも

一方、岐阜県は10日から、メルボルンやキャンベラ、シドニーで、同県産のアユや飛騨牛、地酒などの販路拡大を目的としたイベントを実施した。イベントに先立ち古田肇知事は、キャンベラで連邦政府のマッケンジー農業相と会談、岐阜県産アユの今後の展開について意見交換を行った。知事によると、農相は鮎の商業輸入について、「前向きに考えたい」と語ったという。

また岐阜県は、メルボルンやシドニーの著名日本食レストランでも現地関係者に対しプロモーションを実施した。

岐阜県の古田知事(左から2人目)ら、名産品を手に

■日本酒の普及促進イベントも

12日には、日本酒の販売促進を目的としたイベント「Art of Sake 2019」が在シドニー日本総領事館などの主催で開催された。

同イベントに参加したシドニーの日本酒取扱業者8社は、◆デジャヴ酒カンパニー◆JFCオーストラリア◆ジュンパシフィックコーポレーション◆日本フードサプライズカンパニー◆酒ネットオーストラリア◆酒ショップ◆ブラックマーケット酒◆ダイワフーズ─の8社。

日本からは岩手県の酒造会社、南部美人が参加した。

イベント参加者は「オーストラリアで日本酒を広めるなら、商品の裏側にある物語や日本が誇る何百年もの歴史を語ることが効果的だ」と語った。

高まる需要を背景に、25 種類の日本酒が提供された

南部美人五代目蔵元の久慈浩介社長。東京五輪の乾杯酒用に開発したスパークリング日本酒を紹介

 

 

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