ある飲食店経営者
東京・新宿で飲食店を経営する友人がいる。彼の店は新型コロナの影響で営業時間短縮を余儀なくされた上、政府の外出自粛要請もあり、客足はぱったり途絶えたという。日本有数の繁華街で立地は良いが、反面家賃も高く重い固定費がのしかかる。
嘆いてばかりもいられないと、ひところ来店を促すクーポンを発行。だが閑散とした街で反応は鈍い。手元資金確保のため、次は持ち帰りの弁当を販売。これには多少需要があり、1日40食ほど出たらしい。だが売上高にして通常の1割程度だ。それも徐々に勢いを失い、とうとう先週、売り上げゼロの日が来たらしい。「さすがに凹んだ」とのメッセージが来た。当初はコロナ後にも通用するビジネススタイルを探ると威勢が良かった彼も、今では問題は店自体の金銭的体力だとため息をつく。公的支援融資も借金を増やすだけと否定的だったが、最近申請したらしい。
南半球からできることは、一日でも早い収束を願うばかり。(尋助)
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