正統な日本料理

日本に住むイタリア人が、日本の居酒屋にある和風アレンジされたピザに対して「これはピザではない」と主張したという話を聞いて、いささか笑えない話だと思わされた。
イタリア人は自分たちの食文化に強い自負を持っており、「真のナポリピッツァ協会」が認定制度を実施しているほどだ。
ところで豪州で生活すると、実に多くの日本食レストランに遭遇するが、それらの大半は韓国人や中国人が経営しているケースが多い。それは全く構わないことだし、日本料理が豪州で普及することには多大に貢献しているが、「正統な日本料理」を正しく豪州に紹介するという意味では、やや問題がやっかいになる。
塩で味付けされて具が無く、レンゲが刺さったスープが、みそ汁だと外国人に思われるのは、日本人としてはいささか複雑な気分だ。イタリアのように、正統な日本食認定制度を本格化させるのが有効と思われる。(駑馬)

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