BYO
豪州やニュージーランドの飲食業界に、アルコール飲料を店内に持ち込める「BYO(Bring Your Own)という実に合理的な習慣がある。酒類取扱ライセンスを持たない小規模なレストラン向けに導入されて根付いたようだ。
ただしこの習慣が根付いたことで、酒類業界に不利な状況を生んでいるようだ。例えば日本人としては、安売りのリカーショップで豪ドル(約1600円)で売られているワインが、レストランのメニューにある場合は、サービス代などを含めて豪ドルで売られていても仕方ないという感覚がある。
ところが豪州では、リカーショップでの小売り価格が周知されているため、レストラン価格を高めに設定できないという。顧客はBYOで持ち込めばいいからだ。酒類業界や、酒類の売り上げが主力収入といわれるレストラン業界には迷惑この上ない。合理性を追求したら、不合理を生んでしまったという例かもしれない。(駑馬)
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