酒店事情の違い

カナダのトロントに住んだことがあるが、酒の販売をめぐるシドニーとの違いに驚いている。まず、店の数が全然違う。シドニー中心街では、各ブロックごとに1カ所という感じで販売店が多い。日本のコンビニには劣るが、店も夜遅くまで開いており、自宅パーティーの最中に「ちょっとそこまで」と買い出しに行ける。

しかし、トロントのあるオンタリオ州では、酒類の販売は州政府が認めた特定店のみで許可されており、店舗数も少なく週末は夕方には閉まってしまう。土曜の夜に冷蔵庫を開け、ビールがないことに気づいても後の祭りだ。

酒好きには住みにくいように思えるが、「公社」であるトロントの酒類販売店は、移民社会で中立さを保とうとしているのか、非常にバランスよく国内と海外のブランドをとりそろえており、シドニーではなかなか飲めない欧州や南米ワインを楽しんだものだ。シドニーでも最近は海外ブランドが増えたが、ワインなどは9割が国産だろう。どれもおいしいので不満はないのだが。(葉羽)

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