ナッツ戦争

食品大手ネスレ・オーストラリアが、新商品のシリアルバーを「ランチにぴったり」と国内の小学校に宣伝した際、ナッツアレルギーの子どもを持つ親から痛烈な批判が相次いだ。同商品にナッツは使用されていないものの、その他の原料が貯蔵や輸送時にナッツに触れた可能性があり、ナッツアレルギーを持つ消費者には適さないとされていたからだ。

当地では重度のナッツアレルギーを持つ児童への対策として、学校ごとにナッツ食品の持ち込みを制限しているケースが多い。友達との鉛筆の貸し借りから少量のナッツオイルが手に付着し、深刻な症状を発症してしまうこともあるという。

オーストラリアはアレルギー大国と呼ばれ、植物アレルギーを持つ子どもの数は日本の10倍近いとか。ネスレ側は「学校のナッツ取り扱い方針に準じて開発した」と主張しているが、売り込み先がまずかったようだ。(芽依)

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