オージー偏食事情

オーストラリア人の義弟の偏食ぶりに驚いている。彼の主食はピーナツバターを塗った食パンで、これ以外に口にするものといえば、チキンシュニッツェルやフライドポテトなど、ほんの数種類の冷凍食品だけだ。義母いわく、息子が生野菜や果物をまともに食べる姿は見たことがないという。

極めつけは、親族が集まる祝い事の席だ。テーブルに手の込んだ手料理がずらりと並んでいても、義弟はピーナツバターサンドをせっせと準備する。もちろんサラダなどの葉物は一切口にしない。この食習慣がたたり、義弟は20歳の時に前糖尿病状態と診断された。

食習慣の管理は自己責任だと思うが、幼少期から好き嫌いが大いに許されてしまうことは家庭の問題のような気がする。日本の小学校では、給食を残さないよう担任が厳しく指導することが普通だと聞く。当地の好き嫌いに対する甘さは、欧米的な個人主義の表れだろうか。オージーの謎がまた深まった。(芽依)
 

公式SNSをフォロー