これは何の魚?

オーストラリアで飲食店に対し、料理に使う魚の種類や原産国名を客に明示するよう求める動きが強まっている。特に問題となっているのは、安価な「フィッシュ・アンド・チップス」に多く使われる白身魚で、オージー英語で「フレーク(flake)」と呼ばれるものだ。

フレークはホシザメなど小型のサメの肉の総称。輸入されたものも多く、海外で違法に捕獲された絶滅危惧種のサメなども含まれているという。確かにフィッシュ・アンド・チップスを注文する際にフィッシュは何かと細かく聞く人はまずいない。飲食店でも正確に答えられない店が多いという。

これがもし赤肉を使ったミート・アンド・チップスだったら、話は違う。どの肉のどの部位を使っているのか、家畜がどのように飼育されたのかを尋ねる客が多いだろう。水産資源にも恵まれたオーストラリアだが、まだまだ食文化は「肉」が中心であることを思い知らされる。(葉羽)

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