シドニーの中華料理

かつて北京など、中国の都市に駐在したことがあるが、シドニーで恋しく思う数少ないことの一つが、街中にある一般的な食堂だ。北京では唸るほどおいしい肉まんが、少なくとも数年前まではわずか1人民元(約15・5円)程度で買えた。それがシドニーだと中国ほどおいしくないにもかかわらず、少なくとも2豪ドル(約156円)以上はする。約10倍だ。

シドニーには、中国人が多いだけあって、四川料理や広東料理など、さまざまな地域の中華レストランが存在する。きつい香辛料の利いた串刺し羊肉で有名なのが、新疆ウイグル料理だ。

最近、市内に新疆ウイグル料理の店を見つけては入り、その庶民的な雰囲気が気に入っている。ところで、串刺しの羊肉に限ってはシドニーの方が中国本場よりおいしいのではないかと思っている。それはとりもなおさず、肉質の良さにある。一般的な食堂なのに羊肉が柔らかいのは、悪質のオーストラリア産やNZ産羊肉がほとんどなく、産地直送だからだろう。(西嵐)

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ウェルス編集部