オージー風巻きずし
オージーから「日本人は毎日すしを食べるのか」としょっちゅう聞かれる。とんでもないステレオタイプだが、日本と聞けばすしが思い浮かぶようである。
ボランティア活動で子どもたちに食事を作ることになり、メニューがすしになったことがある。オーストラリアではすしは主に巻きずしを指し、にぎりではないようだ。日本人というだけですし作りの達人と思い込まれ、母親グループから熱烈な歓迎を受けた。
いざ作り始めると、こちらが教えるというより母親たちからさまざまな指示が入った。ノリの端を数センチ残してすし飯を載せたところ、母親たちは「違う違う」と、端まで一杯にすし飯をのせ、水を足してヘラで押しつぶし始めた。止めしろが浮き上がりノリがはち切れたスシロールが次々と出来上がっていく。これがオージー風巻きずしだ、とでも言わんばかりに逆に指導されていた。(梅枝)
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