第22回 最高級の日本食材届けたい!The Good Grub Hubのヘンリエッタさん

「The very best(最高の)」日本の食材を輸入販売する、メルボルンのザ・グッド・グラブ・ハブ(The Good Grub Hub)。同地で9月に開催された国内最大級の食品展示会ファイン・フード・オーストラリアでは、日本食ブームの一環として同社が提供する「ユズ」が大きく取り上げられていた。同社創業者のヘンリエッタ・モーガン(Henrietta Morgan)さんに話を聞いた。

昔から食べ物に興味があったヘンリエッタさん。母親の影響で食材を組み合わせて新たな味わいを楽しんでいたが、欧州移民の影響が強いオーストラリアで、訪れたマーケットに出品されている食材が皆似たり寄ったりであることに不満をもっていた。日本の食材に出会ってからは「これほど見事に味が調和した食材はない」とほれ込み、「誰も扱っていなかった」高品質の日本の食材の販売を始めた。言葉の壁もあったが、消費者が求めているものと、実際に販売されているものの間に「溝」があると確信し、品質の高い日本の食材が売れないはずはないという気持ちもあったという。

食材の調達先をどのように探すのかと聞くと、自分が日本国外で見つけた味をたどって日本の生産者にたどり着くパターンと、オーストラリアのシェフから「こういう食材を探してほしい」依頼される2つのパターンがあるという。ヘンリエッタさんによると、事業を始めた時期がちょうど日本食ブームと合致し、「最高のタイミング」だったそうだ。

果実などをオーストラリアに持ち込むには、日本に限らずどの国からでも厳しい検疫を通過しなければならないが、特に「安価に出回っている韓国産よりも全然風味が違う」という日本の海草製品は、持ち込みが厳しいという。

■「食に決まったルールない」

ヘンリエッタさんが関心を持つのは、品質の高さや味の良さはもちろん、日本料理以外にも用いることのできる食材。西洋料理のシェフにも販売先が広げられるためだ。西洋料理のシェフに日本の食材をどう使うかを「教育」する手間があるが、シェフらの学ぶ意欲も強い。これまでに特に成功を収めたのは、テレビのグルメ番組などで人気の出たユズで、「誰にも負けない幅広い品ぞろえ」がヘンリエッタさんの強み。自慢はユズ100キログラムから10ミリリットルしかとれないというエッセンス。これを使えば、マカロンなどの洋菓子に手軽にユズの風味を加えることができる。

また、新商品の入荷販売については、日本人を含むメルボルンなどのトップシェフに聞き取り調査を行い、決めるそうだ。日本人のシェフに笑われたこともあるが、「新しい食べ方を発見できるのは素晴らしいこと」と気にしない。オンライン販売では最近、米国の有名ホテルのトップシェフからもユズパウダーの注文を受けた。ネット販売での一番の売れ筋はなんと沖縄の海ぶどうとか。

■おススメはわさび味のゴマ

お気に入りの商品を聞くと、「現時点ではわさび味のゴマ」との答え。わさびの味付けが非常に繊細で、試食したシェフがあまりのおいしさに涙したそうだ。今後も日本の食材が作り出せる「新鮮でクリア、繊細で調和のとれた味付け」がますますオーストラリアのレストランに取り入れられ、そこから茶の間に広がっていくと考えるヘンリエッタさん。日本のトップ・トレーディング(大阪市)とタッグを組み、「愛してやまない」日本の食材をこれからも届けていく。

関連記事

アーカイブ

ウェルスのトリビア

オーストラリアのオーガニック食品業界の今年の成長率は、年何%と見込まれているでしょうか?(答えは記事中に)

ページ上部へ戻る