第134回 BOX STALLION(2)
- 2010/10/7
- たえこのワイン
「BOX STALLION」でテイスティングをしている時に、オーナーのギャリーさんから面白い話を聞いた。数種類のワインをゆっくりと試しながら、ワイナリーや商売の話を聞けるのは実際に訪れた者の特典だろう。
こちらのワイナリーではドルチェット(Dolcetto)という品種のブドウから作られた赤ワインも人気らしいのだが、ワイナリーを訪れた人々はこの品種からフルーティーな甘口ワインを想像するらしい。それは、大手ワインメーカー「Brown Brothers」が販売しているドルチェット混合の赤ワインが、甘口なので「ドルチェット=甘口ワイン」と解釈する人が多いからなのだとか。そのため、客がドルチェットをテイスティングする際には、予めこちらのワイナリーのドルチェットはドライでタンニンを含んでいることを説明するのだと言う。
ティスティングしたところ、確かに「フルーティー」という印象ではなく、かすかに残るタンニンがドライさを助長している。ギャリーさんのお勧めは、ラザニアのようなこってりとしたイタリア料理に、このドライなドルチェットを合わせること。デザートワインにはならないが、メーンではしっかりと存在感を発揮してくれそうだ。
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