VIC州原生林伐採禁止計画、山火事で暗雲

オーストラリアのビクトリア(VIC)州イーストギップスランド(East Gippsland)地区で、伐採用として割り当てられていた天然広葉樹の多くが山火事によって失われたことが分かった。同州の労働党政権は昨年、州内での原生林伐採を2030年までに全面的に禁止する計画を発表していたが、今回の山火事被害により、同計画の実施が不確定な状況だ。エイジが報じた。

全国的に広がっている山火事被害により、VIC州とニューサウスウェールズ州、南オーストラリア州では、天然林だけでなく植林地も広範囲にわたり燃えている状況だ。VIC州では焼失面積が120万ヘクタールに達しているとみられており、業界関係者は7日の時点で、州営林業ビクフォレスツ(VicForests)に割り当てられている伐採可能な天然林の最大40%が焼失する可能性があると指摘した。

オーストラリア林業協会(AFPA)のハンプトン最高経営責任者(CEO)は、山火事の影響を受けた一部の植林地では建設用木材が栽培されていたとし、これらの木を再び育てるには30年を要すると説明。「最終的に鎮火された後も、業界の末端まですべての影響が表れるまでには相当な時間を要し、スローモーションの列車事故を見るようなもの」と述べた。

■州政府の計画に暗雲

伐採に割り当てられていた天然林が山火事で焼失したことで、VIC州政府が進めていた原生林の伐採禁止計画の先行きが不透明となっている。建設・林野・鉱山・エネルギー労組(CFMEU)のオコナー全国書記長は、「イーストギップスランドの天然林が大打撃を受けたことは確実で、製材所や雇用への影響を強く懸念している」とし、州政府の計画の実現性に疑問を投げかけた。

VIC州農業相の広報担当官は、イーストギップスランドの天然林の焼失については理解しているとした上で、「現時点では消火と生命保護に注力している」とのみ話している。

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