4大銀が農業投資拡大、低金利などで

オーストラリアの4大銀行が農業投資を増やし、同セクターでのエクスポージャー(資産のうち市場の変動リスクにさらされるもの)が合わせて1,070億豪ドル(約10兆5,843億円)以上に達したことが分かった。農家が抱える債務水準の高さが懸念される中、低金利や農地価格の下落、豪ドル安などを背景に、農業事業支援の投資妙味が増しているようだ。10日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー(AFR)が伝えた。

農業投資で最大手のナショナル・オーストラリア銀行(NAB)は、9月時点でのエクスポージャーが381億豪ドルと、前年9月の372億豪ドルから増加。このうちオーストラリア国内資産のエクスポージャーは205億豪ドルと、昨年の203億豪ドルから増加した。

NABは農業融資市場でのシェアを昨年9月の22.1%から22.3%に拡大。融資総額のうち、無担保の貸し付けは全体の約1%だという。同行は全国各地に総勢600人の農業投資の専門家を抱えている。

成長に期待も

NABは一方、農業セクターで唯一、畜牛業界でのエクスポージャーを36億5,000万豪ドルから34億8,000万豪ドルに減らした。干ばつなどで畜牛農家の財務が悪化し、差し押さえられた畜牛農場の売却が相次いでいる。

ウエストパック銀行は、エクスポージャーの額を明らかにしていないが、200億豪ドル分拡大したと説明。農業ビジネス部門の統括者は「本年度に入り、農家の実入りか改善の兆しが見られる」とし、「さらなる成長機会が期待できる」との見方を示した。

またオーストラリア・ニュージーランド(ANZ)銀行の9月時点の農業投資における、借り手がデフォルト(破綻)した時点のエクスポージャー(EAD)は、同行のEAD全体の3.9%と、昨年9月の同4.3%から割合が低下した。7~9月期のEADは全体で7,960億豪ドル。また、農業投資での不良債権の割合は4.1%から2.5%に低下した。コモンウェルス銀行(CBA)の農業投資エクスポージャーは、6月時点で179億豪ドルと、前年同月の173億豪ドルから増加している。

 

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