TPP発効前にISDS条項排除を=消費者団体

オーストラリア連邦政府が環太平洋連携協定(TPP)が発効した後に、食品表示規制や安全規制を強化した場合、投資家対国家の紛争解決(ISDS)条項を理由に、政府が海外企業から訴えられる可能性があるとして、消費者団体チョイスがこのほど、手続きを完了する前にISDS条項を排除するよう意見書で政府に要請した。シドニー・モーニング・ヘラルドが報じた。

自由貿易協定(FTA)などに含まれるISDS条項では、対象となる国が制定した法律で海外企業が損害を受けた場合、これらの海外企業は政府を訴えることができる。12カ国が参加するTPPでは、オーストラリアはニュージーランド(NZ)との間でISDS条項を除外することで合意しているが、チョイスは、ほかの10カ国とも同様の措置を取るよう政府に求めている。

チョイスによるTPPの分析では、発効後にオーストラリア連邦政府が、危険性の高い商品の輸入禁止や、不公平取引の禁止といった消費者法の強化に乗り出した場合、海外企業から訴えられる可能性があるという。チョイスのカークランド代表は、「ISDS条項は、消費者に情報を提供し、消費者を保護する新たな法律の制定を阻害する可能性がある」と訴えた。

これに対し連邦政府のチオボー貿易相は、「消費者保護を目的とする法律は(海外企業に対する)差別性がなく、公平な手続きにのっとったものであるため、外資が政府を訴える可能性は低い」との見方を示している。

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