中国向け輸出売上高が大幅増加、FTAで

オーストラリアのチオボー貿易相は2日、昨年12月20日に発効したオーストラリアと中国の自由貿易協定(FTA)によって、今年第1四半期(1〜3月)の中国向けオーストラリア産商品の売上高が大幅に増加したと発表した。韓国とのFTAや日本との経済連携協定(EPA)などと合わせて、コモディティ価格の下落分を補てんし、雇用と経済成長をけん引すると期待が高まっている。2日付オーストラリアンが伝えた。

品目別の中国向けオーストラリア商品の売上高は同期に、ワインが前年同期比64.5%増の2億豪ドルと、関税が14%から8.4%に引き下げられた効果が表れた。海産物も伸び、ロブスターなどが同270%増の1,160万豪ドル、アワビが42%増の1,120万豪ドル。果物も急増し、マンゴーが165%増の660万豪ドル、ブドウが30%増の4,400万豪ドル、サクランボが128%増の1,400万豪ドルだった。

また、同貿易相はインドネシアとの包括的経済連携協定(CEPA)交渉も再開し、今後12〜18カ月での妥結を見込んでいるほか、欧州連合(EU)ともFTA交渉を進めている。同貿易相は、野党の労働党が投資家対国家の紛争解決(ISDS)条項見直しで再交渉する案を掲げていることについて懸念を示し、「ISDS条項に基づく訴訟は30年間で1件のみで不成功に終わった」と補足した。

■アジア向け輸出量は増加

ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)のリポートによると、コモディティ価格の下落を受けて、東アジア向けの輸出額は14年以来減少した一方、輸出量は増加した。今後数年で液化天然ガス(LNG)により、輸出量の増加は続く可能性が高いという。

豪統計局の統計を元にした同リポートでは、東アジアがオーストラリアの商品輸出の3分の2を占め、このうち中国が32%と最大だった。輸出額は15年後期〜16年早期に前年同期比で約15%減少。食品や教育、観光に成長機会があるという。

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