ハチで果樹を殺菌、 サクランボ産業に朗報

アデレード大学の研究者が、サクランボに有害となる菌をミツバチを使って排除する方法を開発した。褐色腐敗病に悩む生産者にとって朗報となりそうだ。ウィークリー・タイムズが伝えた。

褐色腐敗病はボトリティス・シネレア菌やモニリア菌などによって発生し、最終的に果実を腐敗させる病気。サクランボ産業に年間1億5,000万豪ドル(約143億円)の損害を与えているとみられる。

同大で研究チームを率いるHogendoorn博士によれば、ハチによる花粉の媒介を通じて有害な菌を殺す方法は、欧州ではこれまでイチゴ農家で使用されているが、オーストラリアで導入されるのは初めてという。

同方法では生産者はまず、褐色腐敗病の原因となる菌に対抗できる強い菌を、ハチの巣箱に収まるトレーにまいておく。対抗菌は、トレーの上を歩き回ったハチの体毛に付着する。ハチは対抗菌を身に着けたまま、蜜を集めに果樹を訪れるため、ハチを介して果樹に付着した対抗菌が有害な菌を殺すことができるという。

同博士は、ミツバチを利用することにより、菌を人工的に散布するのと同様の病気抑制効果が得られたと説明。重機や労働力、燃料、水などの使用を抑えられるともしている。

サクランボ生産者協会(CGA)の南オーストラリア州支部長で、アデレードヒルズでサクランボとリンゴを生産するフラベル氏は、域内の11カ所で行った試験の初期データが生産者にとって勇気づけられるものだったと述べ、実用化に期待をかけている。

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