SA州で小麦の害虫広がる、VIC州も警戒

南オーストラリア(SA)州で、小麦の害虫「ロシアコムギアブラムシ(Russian wheat aphid、RWA)」が見つかり、被害の拡大が懸念されている。RWAは小麦や大麦などに被害をもたらす害虫で、収穫量を大幅に減少させる。これまではオーストラリアにはRWAは存在しないと考えられており、世界で唯一、RWAの心配のない小麦生産大国だった。地元各紙が報じた。

同州の検疫検査局バイオセキュリティーSAはこのほど、3週間ほど前に当初中北部ターリー(Tarlee)地区で確認されたRWAが、同地区から200キロメートル以上離れた地域でも見つかったことを明らかにした。これまでに、SA州フルリオ半島のストラサルビン(Strathalbyn)やミラング(Milang)地区、SA州とビクトリア(VIC)州の境界地域でもRWAが確認されている。

RWAは小麦などに有害な物質を注入することから、放置された場合は畑の作物が全滅する可能性がある。バイオセキュリティーSAによると、RWAへの対応がなされなかった場合、小麦の収穫の7割、大麦の収穫の全てを失う恐れがあるという。

SA州はこれまで緊急対策として、海外でRWAに用いられている殺虫剤の使用を許可している。また10日には、VIC州の検疫検査局が、同州の業界向けに対策を指導する。

RWAがオーストラリアに侵入した経路は分かっていないが、バイオセキュリティーSAは、貿易風に乗り、おそらくアフリカなどから運ばれた可能性が高いとしている。

■不妊虫放飼でミバエ対策

SA州ではほかにも、地中海ミバエの撲滅プログラムの一環として、同州第一次産業省(PIRSA)が5月半ばに、放射線で不妊化した不妊虫900万匹の放飼を実施した。野生虫の子孫を減少させて根絶を図る。

バイオセキュリティーSAによれば、同州では通常地中海ミバエは見られないものの、3月半ばから2カ月の間に、クラーレンスパークやハイゲート、コロネルライトガーデンズなどで地中海ミバエが大発生している。地中海ミバエが侵入した経路については、西オーストラリア州から持ち込まれた果物を介して侵入した可能性が高いという。

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