第4尾 「Red Scorpion Fish(ホノオカサゴ)」
今回紹介する魚は、今が旬のホノオカサゴです。魚屋に行くと、鮮やかな赤が非常に目を引きます。日本産のオニカサゴやアヤメカサゴなどにそっくりですが、尾ヒレがやや小さいことや色合いなど、何か少し違うなと思い調べてみますと、これは日本では獲れないニュージーランドやオーストラリア産のホノオカサゴであることが分かりました。【ウェルス編集部】
ホノオカサゴはオーストラリア東海岸やNZ北部沿岸部に生息しており、大きさは約30~65センチになります。日本では高級魚とされていますが、一部の刺に毒がある種もあるようです。
筆者が買ったシドニーの魚屋主人もこれが刺身で食べられることを知りませんでした。実際にさばいてみますと、柔らかくてピンク色の身はアカムツと似ています。
ただし皮をあぶり刺身にしてみますと、アカムツのような香ばしさこそなく、味もタンパクですが、モチモチしていておいしいです。焼き魚にも煮魚にも合い、骨が多くなくて食べやすく、おいしいだしも取れます。
ちなみにカサゴの種類は多く、判別が非常に難しいのですが、海外では往々にしてScorpion fishと十把一絡げにしているケースも見受けられ、日本の食用魚文化の奥深さを感じます。
(文・西原哲也)
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