第1回 しょうゆ① アジア各国産が流通

日本食に欠かせない「しょうゆ」は、オーストラリアでも多く流通しています。日本産だけでなくアジア各国からの輸入品が販売され、増加しつつあるアジア系住民はそれぞれ自国料理に合うしょうゆを利用しています。オーストラリアのしょうゆ市場は2016年時点で5,660万米ドル(1米ドル=約111円)規模と年々少しずつ成長しています。

市場の主要ブランドは、キッコーマン(シンガポール産)、李錦記(中国産)、Oriental MerchantのObentoブランド(中国産)、最近では各スーパーのプライベートブランド(中国産)も。アジア系食品店には、日本、香港、台湾、韓国産などの商品も並んでいます。

持ち帰り寿司店などの業務用には、魚型のプラスチック容器入りのしょうゆが人気です。これは日本産が多いのですが、常温で輸送する業者も少なくないため、しょうゆの品質が劣化していることもあります。

2016年のオーストラリアのしょうゆ輸入相手国は、上位がシンガポールと中国で、この2カ国産の商品が約半分を占め、日本は第3位。ちなみに、オーストラリアではシンガポールで製造されたキッコーマンのしょうゆが流通しており、販売額ベースでしょうゆ市場の約31%を占めています。

パッケージ済みの商品であれば、しょうゆはオーストラリアの農業水資源省(DAWR)の輸入許可が不要で、他に該当する検疫規則もありません。(ウェルス編集部)

 

※本記事は日本貿易振興機構(ジェトロ)による「オーストラリアにおける日本食材の販売事例調査(2017年3月)」の情報を参考にしております。レポートの全文は下記リンクよりご確認ください。
https://www.jetro.go.jp/world/reports/2017/02/9ddebf5de1d1b828.html

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