第1品 ヌーディー(nudie)

今週から、オーストラリアやニュージーランド(NZ)で売れている地場ブランドの食品や飲料を、記者の独断と偏見で選んで紹介する当連載を始めます。第1品目は、オーストラリア市場で2003年に生まれた新興ブランドにもかかわらず、近年飛躍的に伸びているジュースブランド「ヌーディー(nudie)」です。

オーストラリアの100%果汁ジュース分野で、濃縮果汁還元していないジュースや果肉(パルプ)入りのジュースまでスーパーマーケットの棚を所狭しと占有しているのは、日本市場では見られないことです。特にヌーディーは、並み居る大手ブランドの中で大健闘している独自ブランドです。

ヌーディーの売りは、「オーストラリア産オレンジを農場で収穫してから72時間以内にボトル詰めし、砂糖も、保存料も、香料も着色料も含んでいない」というものです。それが商品の「オレンジ4個と3分の2だけしか入れていない」というキャッチフレーズになっています。商品ラベルに、濃縮果汁還元を皮肉った軽口のコメントがあるのもオーストラリアの新興ブランドならではです。「何も足していない(nothing but)」シリーズの商品として、ほかにもアップル、トロピカルフルーツなど全5種類を揃えています。

味は酸味が抑えられていて、飲みやすいです。小売価格は400ミリリットル入りで3豪ドル(1豪ドル=約93円、価格は調査時点のもの)。その場で果物を絞って提供するフレッシュジュース店と比べ、やや安い水準でしょう。

でも、果物の出来によって酸っぱかったり甘かったり、味が均一ではないフレッシュジュース店と違って、何も足さずにどうやって味を均一化しているのか、気になるところではあります。(西嵐)

(毎週掲載します。どうぞお楽しみに)

 

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