ノンノンアルコール

酒断ちしてから3カ月余りがたった。最近はもっぱらビールを飲んでいる。といってもノンアルコールだが。

完成したビールからアルコール分を抜いているので、味はビールとまったく同じだ。最初のうちは普通のビールを飲んでいると脳が錯覚したためか、わずかな酩酊感を覚えた。これはいいと喜んでいたが、近ごろは脳がだまされなくなったようで、まったく酔いを感じなくなってしまった。

オーストラリアでは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で巣ごもりする人が増え、飲酒量も増えたが、最近では自制のためかアルコール分を抜いたビールの販売が急増しているそうだ。ただし人気があるのは、アルコール度数0・5%以下の製品で、ノンアルコールビールの需要は小さいという。まったく酔わないビールは、やはり「つまらない」からだろう。

最近は酒屋でアルコール分0・5%以下のビールを横目で眺めることが多くなった。年末に向け、禁酒に黄信号が点滅している。(城一)

公式SNSをフォロー