ガラス瓶の魔力
調理に余り使わず、なかなか減らないホワイトビネガーの瓶がようやく空になり、新しいものを買いに出掛けた。しかし店頭で見つけたのはペットボトル入りの品だけ。同じラベル、同じ外見だが、手に持つとぐにゃっと柔らかく、何だか頼りない。
重さがある瓶では破損リスクや流通コストがかかるのもあり、ビジネス的に敬遠されるのは理解できる。しかし安っぽく感じてしまうため、結局空いた瓶に入れ替えて使っている。味は一緒のはずなのだが、瓶から注ぐと気分が違う。少し高めの金額でも瓶入りを買いたくなる。毎日大量に使わないものであれば、なおさらだ。
たまに飲む果汁飲料も、体に良さそうだという根拠のない理由でつい割高な瓶入りを手にとってしまう。普段飲まないコーラも、瓶入りだとおいしそうで口をつける。付加価値とはこれかと思いながら、瓶の魔力から逃れられない。(葉羽)
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