うどんのコシの秘密

日本のうどんに使われる小麦の多くがオーストラリア産小麦を使っている、ということは聞いていた。もちもち感のコシがある、日本独特のうどんと、オーストラリアが関わりがあるというのは嬉しいものだ。

そんな折り、シドニーのレストラン関係者から、うどん粉にはタピオカ粉が約20%くらい含まれている、と聞いて驚いた。タピオカ粉をまぜることでもちもち感が生まれ、湯でる時間も短縮できるメリットがあるという。なるほど、数十年前のうどんには、近年ほどのもちもち感はなかった気がするが、消費者がうどんにコシを求めるあまり、小麦粉に別物を混ぜる傾向が強まり、それをありがたがることになったというわけだ。ただし、タピオカを入れるメリットがある反面、小麦粉の風味も失われてしまうとか。

こうした傾向は時代の潮流に左右されるので、もしかすると今後はコシがあるうどんが飽きられ、ぶつぶつと切れる「コシなしうどん」がはやる時代が来るかもしれない。(西嵐)

 

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