ウェルス創刊号の頃は……

オーストラリアとニュージーランド(NZ)の農業・食品分野に絞った情報誌ウェルスは、おかげさまで400号を迎えました。

創刊号を出した2011年7月のニュースを掘り起こして読んでみますと、同年は降水量が多く、ミカンなどのかんきつ類が豊作で価格が暴落していました。また、インドネシアで豪州の生体牛が虐待されているとして問題視され、禁輸された年でもありました。NZに目を移すと、当時のキー首相がインドとのFTA締結を見越していました。

それから約8年―。オーストラリアでは干ばつや洪水など、地域によって異常気象が猛威を振るっています。一方で、オーストラリア独特の強い動物愛護思想は今でも変わらず健在のようです。そしてNZでは、8年経ってもインドとのFTAは暗唱に乗り上げています。

両国の農業界は、日本と比べて、天候から農業規模、食文化に至るまで大きな違いがあります。その溝を埋めるのに、今後もウェルスが少しでも役立てればと常に思いながら、現地の農業ニュースを追っています。(西嵐)

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